目次
- はじめに
- デビューとディアナ時代
- WWEへの挑戦と挫折
- 帰国後の飛躍とSareee-ISM
- マリーゴールド旗揚げと初代王者戴冠
- IWGP女子王座奪取と防衛ロード
- 彩羽匠とのタッグ王座 ─ IWGP&GHC王者タッグの衝撃
- これからの展望
- 年表まとめ
1. はじめに
女子プロレス界において、ひときわ強い光を放ち続けているのが Sareee(サリー) だ。
15歳でのデビューから世界挑戦、帰国後の自主興行、そしてマリーゴールドやスターダムでの活躍まで、その歩みはまさに「太陽神(Warrior of the Sun)」の名にふさわしい。
本記事では、Sareeeのこれまでの歴史を振り返りつつ、最新の話題である IWGP女子王座の防衛戦、さらに 彩羽匠とのタッグ王座戴冠 による「IWGP&GHC 王者タッグ」という新たな展望についても掘り下げていく。
2. デビューとディアナ時代
- 2011年4月17日、わずか15歳でプロレスデビュー(対戦相手は里村明衣子)。
- 所属は ワールド女子プロレス・ディアナ。井上京子らに師事し、女子プロ界の未来を担う逸材として注目され始めた。
- 2018年7月には井上京子を下し、ディアナのシングル王座を初戴冠。
この時期に着実に経験を積み、次のステージとなる海外挑戦の礎を築いた。
3. WWEへの挑戦と挫折
2019年、WWE関係者からスカウトを受け、2020年に正式契約。リングネームを Sarray に改め、NXTで活動を開始した。
しかしコロナ禍による渡米遅延や、キャラクター構築の難しさもあり、本領を発揮することは難しかった。
2023年3月に退団を発表するが、Sareee本人は「経験はプラスだった」と語り、むしろ次の挑戦の糧とした。
4. 帰国後の飛躍とSareee-ISM
帰国後はフリーランスとして活動を再開し、**自主興行「Sareee-ISM」**を主宰。
2023年5月には橋本千紘とのシングルで復帰戦を飾り、その後はSEAdLINNNGの王座を獲得。
団体に縛られない「自由契約型レスラー」の象徴として、新たなスタイルを確立した。
5. マリーゴールド旗揚げと初代王者戴冠
2024年、女子プロレス界に新団体 マリーゴールド(Dream Star Fighting Marigold) が誕生。
Sareeeは旗揚げ戦(5月20日)から参戦し、ジュリアを直接フォールして一気に主役へ。
- 2024年7月13日 両国国技館大会
ジュリアとのシングルで勝利し、初代マリーゴールド・ワールド王者となった。
同大会にはWWEのIYO SKYも参戦しており、国内外の注目を集めた。
その後もボジラ、高橋奈七永らを相手に防衛を重ねるが、2025年1月3日、大田区大会で林下詩美に敗れ王座陥落。
しかし「マリーゴールドの顔」としての存在感は確立された。
6. IWGP女子王座奪取と防衛ロード
- 2025年6月21日、『THE CONVERSION』で朱里を破り、IWGP女子王座を初戴冠。
これはスターダムにおける女子プロレス最高峰タイトルの一つであり、サリーのキャリアを象徴する大きな勲章となった。
防衛戦の記録
- 初防衛戦(8月23日・大田区)
挑戦者:小波。乱入を交えた無法ファイトに苦しめられるも、サリーが正攻法で撃破。 - 2度目防衛戦(9月6日・横浜武道館)
挑戦者:鈴季すず。5★STAR GP公式戦でのドローの再戦構図。観客からブーイングも浴びたが、サリーは「信念は曲げない」と闘志を貫き、防衛に成功。
この防衛ロードは、彼女が“受けても折れない王者”としての姿を示したシリーズとなった。
7. 彩羽匠とのタッグ王座 ─ IWGP&GHC王者タッグの衝撃
シングル戦線だけでなく、タッグ戦線でも注目を集めている。
Sareeeと彩羽匠(GHC女子王者) が結成したタッグチーム「スパーク・ラッシュ」は、2025年夏にAAAWタッグ王座を獲得。
つまり、
- Sareee:IWGP女子王者
- 彩羽匠:GHC女子王者
という “二大メジャー王座保持者” がタッグを組むという、前代未聞の布陣が実現した。
このタッグは、かつてのクラッシュ・ギャルズを彷彿とさせる正拳突きの演出や、熱量のある試合スタイルで話題を呼んでいる。
さらにタッグ戦での防衛ロードを進めつつ、将来的には「分裂・シングル対決」の布石になる可能性も秘めており、物語性も抜群だ。
8. これからの展望
Sareeeの今後の注目ポイントは次の通りだ。
- IWGP女子王座の防衛ロード
どこまでタイトルを保持し続け、どんな相手と名勝負を繰り広げるか。 - 彩羽匠との“最強タッグ”の動向
IWGP&GHCの“ダブル王者タッグ”がどの団体と対戦し、防衛するのか。 - 海外進出再挑戦の可能性
Sukebanや米国女子団体との再接点も残っており、世界を舞台に活躍する余地も大きい。
女子プロレス界の現在と未来を照らす存在として、Sareeeの動向は当面最大級の注目ポイントであることは間違いない。
9. 年表まとめ
年月日 | 出来事 |
---|---|
2011.4.17 | 15歳でデビュー(対 里村明衣子) |
2018.7.22 | ディアナ王座初戴冠 |
2020.2 | WWE契約発表、NXTで活動開始 |
2023.3 | WWE退団発表、日本に復帰 |
2023.5 | 自主興行「Sareee-ISM」開始 |
2023.8 | SEAdLINNNG王座獲得 |
2024.5.20 | マリーゴールド旗揚げ戦、ジュリアからフォール |
2024.7.13 | 初代マリーゴールド王者戴冠 |
2024.10/12 | 防衛戦(ボジラ、高橋奈七永に勝利) |
2025.1.3 | 王座陥落(対 林下詩美) |
2025.6.21 | IWGP女子王座獲得(対 朱里) |
2025.8.23 | IWGP初防衛(対 小波) |
2025.9.6 | IWGP2度目防衛(対 鈴季すず) |
2025夏 | 彩羽匠とタッグ王座戴冠(IWGP&GHC 王者タッグ結成) |
まとめ
Sareeeは、女子プロレス界において「国内外をまたぎ、団体を越えて輝く太陽神」として成長してきた。
マリーゴールドでの初代王者戴冠、スターダムでのIWGP女子王座、防衛ロード、さらに彩羽匠とのタッグ結成。
今のSareeeは“女子プロレスの中心”といって過言ではなく、今後のリング上の物語は必ず彼女を通過するだろう。
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